お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

マキノ雅弘監督、中村錦之助主演の時代劇、『清水の名物男 遠州森の石松』。
すでに全９作の『清水次郎長伝』を完成していたマキノ雅弘が、
作品中、最も人気の高い『石松金毘羅代参』のシーンを抜き出し、
石松と遊女とのロマンスを描く、恋愛時代劇にアレンジしている。

マキノ映画の特徴というか感想だが、大殺陣はもちろん見どころなのだが、
惚れた男と女どうしの心の絆、未熟でほのかな恋心を含め、
友情や妬み、憧れ、郷愁・・・そういう人間のもつ柔らかな部分を、
時代劇という舞台設定を利用して、生き生きと描き出す監督という印象がある。

本作の中村錦之助演じる森の石松も、従来の石松像とはまったく違う。
常識を覆すというより、森の石松の設定を使った別の人物である。
しかし、この後、非業の死を遂げる石松の身に起こった一時のロマンスに
ファンは酔いしれるのである。

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