ヴェネチア国際映画祭グランプリを受賞し、黒澤映画、ひいては日本映画を世界に認めさせた名画。
原作は芥川龍之介の短編小説『藪の中』。
原作の一番おもしろい部分、対立する複数の視点から同じ出来事を描く手法がうまく生かされ、
映像の美しさに加え、脚本のすばらしさがこの作品の大きな魅力となっている。
平安時代。荒れ果てた都の羅生門で事件が起こる。
金沢武弘(森雅之)が妻 真砂(京マチ子)と旅をしているところを、
盗賊 多襄丸(三船敏郎)に襲われ、妻 真砂は手篭めにされ、
武士は盗賊に殺害されたという事件だ。
結果だけ見れば、これだけの事件なのだが、検非違使が捜査を進める中、
3人(武士は殺害されたので、巫女を通じて語る)はまったく異なる事の顛末を語る。
果たして真実は・・・?
1950年度発表・モノクロ・88分
特典映像付