エドガー・アラン・ポー賞を受賞した黒澤明監督の代表作。
黒澤明が、たまたま読んだエド・マクベインの小説『キングの身代金』に触発され映画化。
黒澤自身は、当時の誘拐罪に対する刑の軽さに対する憤りから制作を決意したと述べているが、
公開の翌4月には都内を中心に誘拐事件が多発し、刑法一部改正、
身代金目的の略取(無期又は3年以上の懲役)追加のきっかけになったといわれている。
製靴会社の権藤常務の元に、息子を誘拐したと電話が入る。
しかし誘拐されたのは社用車運転手の息子 進一だった。
それでもなお権藤に身代金 3000万円を要求する犯人。
「進一は助けたい、しかし金は用意できない」
権藤は葛藤の末、秘書の裏切りをきっかけに身代金を払うことを決意する。
進一は救出したものの、身代金はすべて奪われ、犯人にも逃げられる捜査陣。
戸倉警部らは、進一の記憶や目撃情報を頼りに
綿密な捜査を行い、犯人のアジトを突き止めるが・・・。
1963年度発表・白黒&パートカラー・143分
特典映像付