仏教とともに、日本に伝来した仏像。
如来、菩薩、明王、天部に大別され、それぞれ異なる魅力を放ちます。
なんとなく見るのもいいものですが、それぞれの意味や作り方、表現の変化などについて知識があると、また新たな味わいが出てくるものです。
本シリーズでは、テーマ毎に国宝や重要文化財を紹介し、仏像の歴史や技法、仏像にこめられた祈りなどを語ります。
各巻 4,000円(税別)/ 各巻 60分収録
選択欄からお好きな作品をお選びください。
全巻一括購入の場合、特製収納BOXと解説書『仏像鑑賞の手引き』がつきます。
★『仏像鑑賞の手引き』:全64ページ /(著)奈良国立博物館学芸部長西山厚
仏像の歴史
〜仏教伝来から鎌倉時代まで〜
西暦538年、インドから中国、朝鮮半島を経て、仏教とともに日本に伝来した仏像。やがて、日本人の感性にあった独自の仏像が生まれます。各時代の仏像の特徴を解説。
《収録仏像 抜粋紹介》
薬師如来坐像(法輪寺)/ 釈迦如来坐像(蟹満寺)/ 阿修羅像(興福寺)/ 地蔵菩薩坐像(広隆寺)/ 大日如来坐像(円成寺)/ 阿弥陀三尊立像(浄土寺)
悟りと癒しの仏
〜釈迦如来と薬師如来〜
修行を完成し、悟りを開いた者を如来と呼びます。仏教を開かれた釈迦の姿である釈迦如来。病を癒し、さまざまな苦悩に救いの手を差し伸ぺる薬師如来。2つの如来を紹介します。
《収録仏像 抜粋紹介》
盧舎那仏坐像(唐招提寺)/ 誕生釈迦如来像(東大寺)/ 釈迦如来坐像(室生寺)/ 薬師三尊像(薬師寺)/ 薬師如来坐像(中禅寺)
安らかな浄土の仏
〜大日如来・阿弥陀如来など〜
華厳経において、あまねく万物を照らす盧舎那仏。密教にて、宇宙の根本とされる大日如来。西方極楽浄土にあり、慈悲の手を差し延べる阿弥陀如来。それぞれの特徴と役割を解説。
《収録仏像 抜粋紹介》
盧舎那仏坐像(東大寺)/ 大日如来坐像(金剛峯寺)/ 阿弥陀如来坐像(平等院)/ 阿弥陀三尊像(三千院)/ みかえリ阿弥陀如来立像(禅林寺)/ 阿弥陀三尊像く中尊寺)
変化する仏
〜観音菩薩〜
西国三十三所観音巡礼など、多くの人びとから篤い信仰を集めている観音菩薩。たくさんの人びとを救うため、いろいろな姿に変化し、私たちの元へ訪れます。
《収録仏像 抜粋紹介》
不空羂索観音坐像(興福寺)/ 千体千手観音立像(三十三間堂)/ 聖観音立像(鶴林寺)/ 十一面観音立像(法華寺)/ 如意輪観音坐像(醍醐寺 上醍醐)
仏の守護神
〜四天王・八部衆・十二神将など〜
仏教に取り入れられたインド古代神話の神々。釈迦の仏法を守る四天王や八部衆。薬師如来を守る十二神将。風神、雷神。山門で伽藍を守る金剛力士(仁王)などを紹介。
《収録仏像 抜粋紹介》
四天王像(四天王寺)/ 金剛力士立像(東大寺)/ 八部衆像(興福寺)/ 十二神将立像(新薬師寺)/ 風神・雷神像(清水寺)/ 吉祥天立像(浄瑠璃寺)
現在の仏、未来の仏
〜弥勒菩薩・地蔵菩薩など〜
弥勒菩薩や地蔵菩薩、虚空蔵菩薩をはじめ、釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来を脇侍として補佐する日光菩薩、月光菩薩、観音菩薩、勢至菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩などの菩薩像を紹介。
《収録仏像 抜粋紹介》
弥勒菩薩半跏思惟像(広隆寺)/ 菩薩半跏像(中宮寺)/ 日光菩薩立像・月光菩薩立像(東大寺)/ 普賢菩薩騎象像(妙法院)/ 地蔵菩薩坐像(福知院)
密教の仏
〜大日如来・不動明王・孔雀明王など〜
弘法大師 空海が伝えた密教。大日如来をはじめ、不動明王、愛染明王、孔雀明王などの明王、修験道と関係が深い蔵王権現など、超越的な力を示す密教独特の仏像をご鑑賞ください。
《収録仏像 抜粋紹介》
大日如来坐像(金剛峯寺 根本大塔、西塔)/ 五大明王像(大覚寺)/ 不動明王像(曼殊院)/ 愛染明王坐像(西大寺)/ 蔵王権現立像(如意輪寺)
野の仏
〜円空仏・磨崖仏・石仏など〜
おおらかな祈りの姿を伝える庶民の仏。粗末な素材、鉈一丁、鑿一丁で彫り上げた円空仏。木喰上人が刻まれた微笑仏。大自然に刻まれた巨大な磨崖仏、高遠石工、守屋貞治の石仏など野にたたずむ仏たちを紹介。
《収録仏像 抜粋紹介》
立木仁王像、愛染明王像(千光寺)/ 善女竜王像(三井寺)/ 賓頭盧尊者(十王堂)/ 木喰自刻像=木喰仏(日本民芸館)/ 石仁王像(文殊山寺)/ 阿弥陀三尊像、古園石仏群(臼杵磨崖仏)