仏教は西暦538年、中国、朝鮮半島を経て日本に伝わりました。
数ある宗教の中で、この仏教ほど私たち日本人の心に深く溶け込んだ教えはありません。
不安やさまざまな苦しみを抱えて生きる私たちは、仏の教えにすがり、心の平安とともに生きてきました。
今に残る仏像や寺院、装飾具等の仏教美術/佛教芸術の数々は、そんな市井の人々の思いが募った姿なのかもしれません。
本シリーズでは、常に人々の息吹と共に合った仏像や寺院仏閣、法具などを紹介いたします。
国宝や重要文化財はもちろん、日本仏教史・美術史で欠くことのできない貴重な映像です。ぜひお楽しみください。
選択欄よりお好きな作品をお選びください。
全8巻一括購入の際は、豪華BOX入・解説書付となります。
飛鳥・白鳳の仏教美術
蘇我氏、聖徳太子らは仏国土建設の夢を掲げ、法隆寺や薬師寺、四天王寺などを建立。優美な仏教文化は飛鳥文化、白鳳文化として今に残る。
- ・縄文・弥生・古墳時代、仏教伝来以前の祈り
縄文土器、土偶、勾玉、三角縁神獣鏡、銅剣、銅鐸、埴輪など
- ・聖徳太子が建立した日本初の官寺 四天王寺
四天王寺縁起、十七条憲法、観世音菩薩半跏思惟像、丙子椒林剣
- ・飛鳥時代を代表する世界遺産の古刹 法隆寺
金堂・釈迦三尊像、夢殿観音菩薩立像
- ・飛鳥時代最高の傑作 弥勒菩薩の 中宮寺
弥勒菩薩半跏像(伝如意輪観音像)
- ・京都最古の名刹 広隆寺・弥勒菩薩半跏思惟像
- ・白鳳時代の名刹 薬師寺
薬師如来坐像、聖観音菩薩立像、東塔、花会式
- ・飛鳥寺 釈迦如来坐像
法輪寺 薬師如来坐像、虚空蔵菩薩立像、高松塚古墳 人物壁画、海獣葡萄鏡
華開く天平文化
聖武天皇の鎮護国家思想により、東大寺や新薬師寺などの有名寺院、国分寺や国分尼寺が建立。写実に徹す天平仏像彫刻は時代の息吹を感じさせる。
平安時代 密教と曼荼羅
唐から帰国した伝教大師 最澄と弘法大師 空海は、天台宗、真言宗を開き、日本仏教も新たな展開を迎え、密教美術と呼ばれる新たな文化が創造されていく。
平安時代 藤原文化
遣唐使廃止の13年後、大唐帝国は崩壊、新羅、渤海も滅んだ。事実上の鎖国状態となった日本は、、華麗で耽美的な独自の文化を築き上げる。
- ・極楽浄土を描いた純日本文化 平等院鳳凰堂
鳳凰堂、阿弥陀如来坐像、雲中供養菩薩、扉画九品来迎図
- ・平安時代の仏教絵画と工芸
山水屏風、平家納経(厳島神社)、扇面法華経(四天王寺)、仏功徳蒔絵経箱
- ・末法の世と浄土美術 浄瑠璃寺
本堂、九体阿弥陀如来像、三重塔、薬師如来坐像
- ・坂東の地方仏 鉈彫りの仏
天台寺 聖観音菩薩像
- ・奥州藤原三代の仏教美術 中尊寺金色堂
阿弥陀三尊像、二天像、六地蔵菩薩、宝塔曼荼羅図、華鬘
- ・奥州平泉文化の残照 白水阿弥陀堂
阿弥陀堂、阿弥陀三尊像、二天像
- ・日本式来迎形式の仏像 京都大原三千院
往生極楽院、阿弥陀三尊像
鎌倉時代 運慶と快慶
武士が台頭した時代、運慶、快慶ら慶派の仏師は、男性的な表情、変化に富んだ衣文、量感に富む力強い体躯など躍動感溢れ生き生きとした仏像を生み出した。
禅林・禅文化
栄西禅師、道元禅師によって興隆した禅林の教えは、日本人の審美眼と伝統風土へ適応し、世俗の塵を払った清浄で奥深い神秘の世界を垣間見せる。
豊臣秀吉 桃山文化
天下統一を成し遂げた豊臣秀吉は、大阪城という気宇壮大な城を築城した。御用絵師に絢爛豪華な障壁画を描き、町衆は独自の文化を形成する。桃山文化は多彩な仏教美術の時代でもあった。
- ・醍醐の花見 桜の花咲く醍醐寺
醍醐寺五重塔、三宝院唐門・表書院・庭園、醍醐の桜
- ・茶道(茶の湯)の祖 千利休とわび茶
大徳寺、北野大茶湯図、黄金の茶室、利休の待庵
- ・狩野派の障壁画、桃山美術の宝庫 南禅寺
南禅寺三門、天授庵方丈、金地院方丈、大方丈・狩野派筆襖絵 (牡丹麝香猫図・群仙図・松に鶴図・竹林豹虎図)
- ・天下人の御用絵師たち
狩野永徳ー唐美人図襖・四季花鳥図襖、檜図屏風、海北友松ー竹林七賢図・花鳥図(建仁寺)、長谷川等伯ー楓図襖(智積院)、枯木猿猴図(龍泉菴)、松林図屏風
- ・京の町衆文化 本阿弥光悦と俵屋宗達
本阿弥光悦ー巴の庭、如説修行抄、本法寺公用茶碗(本法寺)、本阿弥光悦・俵屋宗達下絵ー鶴図下絵和歌巻、俵屋宗達ー扇面散図屏風、白象図杉戸、唐獅子図杉戸・松図襖(養源院)、舞楽図屏風(醍醐寺)、風神雷神図屏風(建仁寺)
- ・北の政所ねねが建立した秀吉の菩提寺 高台寺
霊屋、開山堂、茶室傘亭、高台寺蒔絵・内陣の蒔絵、豊臣秀吉厨子・北政所厨子そのほか調度品
徳川将軍と庶民の仏
将軍家の威信を示さんと、徳川幕府は壮大華麗な寺院を各地に再建する。一方、隠元禅師は中国禅を伝え、現在の黄檗宗を伝え、僧にして仏師 円空、木喰らにより、人々の間に仏教文化が浸透していく。
- ・日光東照宮の隣 徳川家光を祀る 輪王寺
(大猷院)二天門、夜叉門、唐門、拝殿、本殿
- ・徳川秀忠が再建した浄土宗の総本山 知恩院
(三門)釈迦如来像、十六羅漢像、(御影堂)法然上人像、(大方丈)鶴の間・上段の間
- ・関帝廟もある長崎の唐寺 崇福寺
三門、第一峰門、大雄宝殿、隠元頂相、釈迦如来坐像、阿難尊者立像、迦葉尊者立像
- ・中国禅の大伽藍と仏像 黄檗宗萬福寺
山門、開山堂、天王殿、大雄宝殿、布袋像、韋駄天像、十八羅漢像、薬師如来立像
- ・再興された 東大寺の大仏
盧舎那仏坐像、如意輪観音坐像、虚空菩薩坐像、公慶上人坐像
- ・信仰を兼ねた行楽の地 京都の清水寺
十一面観音立像(前立ち)、阿弥陀如来坐像、随求菩薩坐像、清水寺参詣曼荼羅
- ・飛鳥時代の威容に再建 四天王寺
阿弥陀如来坐像、十一面観音立像
- ・江戸時代の庶民信仰 素朴な仏たち
(白隠)達磨図、重い杵、一円相、(仙涯)指月布袋、坐禅蛙、蕪、達磨、(良寛)いろは、一二三、白雲流水共依々、(円空)思惟菩薩像、護法善神像、両面宿儺像、(木喰)木喰自刻像、地蔵菩薩(おしろい地蔵)、愛宕地蔵