お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

十代目 柳家小三治の弟子。サラリーマン経験がある落語家さんで、
その経験が、落語の中に登場する人々に真実味と身近さを加えている気がする。

今回収録された落語、「将棋の殿様」はまさにそんな作品。
下手の横好き、将棋大好きの殿様。家臣を呼び出しては将棋の相手をさすのだが、、
ピョンピョン２回も３回も跳ねる桂馬や、斜めに突っ走る飛車など、
奇奇怪怪な手の数々に、加えて負けたものは鉄扇で頭をペシリ！などという特別ルールのため、
文句が言えない家臣たちの頭はボコボコになってしまった。
病で寝ていた老臣は、これはいかんと登城し、殿様と一局さすというお話。

柳家喜多八師匠のよいところは、この殿様を悪人として描かないこと。
わがままで、世間知らずではあるが、悪気のないどこかまっすぐなお殿様として描きます。
だから家臣も困ったなぁといいつう我慢し、老臣も病をおして諫言する……。

二番煎じは、喜多八師匠が大切にしている外題。こちらも秀逸です。

おもしろいだけでなく、スカッと聞きごこちのよい作品です。

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