お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

『本朝廿四孝』と『伽羅先代萩』。共に歌舞伎に丸本狂言として移植された名作。昭和50年代の朝日座文楽公演の映像を収録。『本朝廿四孝』は当時、最高と謳われた 名人、人間国宝の共演で、『伽羅先代萩』はなにより竹本越路太夫の全盛期の映像であることが魅力。いずれも大義や忠義のため家族を犠牲にする話なので、現代の価値観では理解されにくいが、 一つの価値観として味わっていただけたらと思う。とにかく一流の上演である。最高の文楽、人形浄瑠璃をぜひおたのしみください。全180分収録。
封入解説書つき ／ 日本語字幕つき（詞章のみ）

本朝廿四孝・勘助住家の段

　近松門左衛門作品中、屈指の人気作であり、複雑な作品『本朝廿四孝』。『勘助住家の段』はその三段目後半に当たる。亡き山本勘助の妻・越後は横蔵、慈悲蔵の兄弟と共に田舎に隠れ住んでいた。 高坂弾正の妻・唐織は、偶然拾った慈悲蔵の子を人質に、慈悲蔵を武田家に従えさせようと画策する。しかし、慈悲蔵の正体は上杉の家臣・直江山城守であり、亡父秘蔵の軍学書を手に入れ、 兄の横蔵を主君・景勝の身代わりに殺害しようとしていたのだ。横蔵は身代わりの役に立たぬよう、自ら片目を抉りとると、亡父・山本勘助の名を継承。いつの日か弟・慈悲蔵改め上杉家家臣・ 直江山城守と戦場にて相まみえようと誓いあい、袂を分かつのだった。（90分）

• 【太夫と三味線】竹本文字太夫（後の竹本住太夫）×野澤勝平、竹本津太夫×鶴澤道八
• 【人形遣い】越路（初代・吉田玉男）、横蔵（二代・桐竹勘十郎）、お種（吉田簑助）、慈悲蔵（吉田文雀）

伽羅先代萩・御殿の段

　大河ドラマ『樅の木は残った』で有名な伊達騒動を、設定を室町時代に置き換えて戯曲化した作品。幼き大名・鶴千代を逆臣・仁木弾正の暗殺計画から守るため匿う乳母の政岡。鶴千代と我が子・千松のために 食事の準備をしていると、逆臣に加担する栄御前が菓子を持って訪れる。毒入り菓子と見破るが拒絶できずにいると、千松が空腹を装い菓子を食べ、苦しみ始める。 暗殺計画発覚を恐れた仁木弾正の妹・八汐は懐剣で千松を嬲り殺しにする。表情を変えず鶴千代を守り抜いた政岡だが、八汐が去り、栄御前が去ると、亡き千松の遺骸を抱きしめ、 常々教えていた毒見役を果たし、主君の命を守った息子を讃えるのだった・・・。（90分）

• 【太夫と三味線】竹本越路太夫×鶴澤清治、豊竹嶋太夫×鶴澤道八
• 【人形遣い】政岡（初代・吉田玉男）、八汐（二代・桐竹勘十郎）、栄御前（吉田簑助）、沖の井（二代・吉田文昇）