お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

板谷波山は、日本近代陶芸の先駆者であり、陶芸を芸術の域に高めた人物である。
　本作では、ストイックに理想を追求する板谷波山の生涯を、彼を支え続けた妻・まるとの夫婦愛を交えて描く。淡々と、気負わず、気取らず綴られる映画だが、だからこそ、信念を持ち生きる人の厳しさや美しさ、健気にけれど逞しく支える人の力強さ、そういう私たちの周囲の人にもいるであろう、素敵な生き様を伝えてくれる。近頃はややもすると、派手で目立つパフォーマンスが評価される。しかし板谷波山やその妻・まるが歩まれた人生の在り方こそが、普通の私たちの幸せにつながる道かもしれない。
　板谷波山役は榎本孝明、まる役には南果渉。板谷波山の故郷・茨城を舞台に、実在の人物描写に定評がある五十嵐匠がメガホンをとる。

第12回ブルガリア国際映画祭　グランプリ・映画製作者連盟賞同時受賞
日展・日本工芸会・現代美術化協会・文部科学省選定映画

板谷波山の生涯『 HAZAN 』　あらすじ

　将来を嘱望された美術教師だった板谷嘉七（榎本孝明）は、岡倉天心に影響を受け、総てを擲って陶芸の道に身を投ずる。しかし、なかなか満足のいく作品は作れず、窯にくべる薪にも不足する苦しい生活が続く。妻のまる（南果渉）は金策に、資材調達に、と波山を支え続けるが、波山の作品は批判され続け、家計の逼迫はどうしようもないものとなっていく。それでも、波山は自らを信じ続け、研究と創作を続ける。やがて「葆光釉」という新しい釉薬が完成するのだが・・・。