池波正太郎の人気時代劇小説『鬼平犯科帳』。
その『鬼平犯科帳』の原点とも言われる『にっぽん怪盗伝』と、
『鬼平犯科帳』を再編集し、映像化したテレビ時代劇が、この『鬼平外伝』シリーズです。
『鬼平犯科帳』の一方の主人公である盗賊たちに焦点をあて、
一人の人間の中に潜む“善”と“悪”、避けることのない運命の流転を描きます。
主演は松平健、共演は柄本明、市毛良枝、益岡徹、平泉成。
池波正太郎ファン、鬼平犯科帳ファンが制作した平成の時代劇をお楽しみください。
全78分収録
本所枕橋に「さなだや」という小さな蕎麦屋がある。
信州育ちの店主、庄兵衛(柄本明)は正月四日には、
信州のさなだ蕎麦しか客に出さないと決めていた。
ねずみ大根の汁をあわせたさなだ蕎麦は舌が曲がるほど辛く、
この日は常連客の足も遠のくのだが、ある年、偶然、一人の客(松平健)が訪れる。
さなだ蕎麦の味を懐かしみ、次々と平らげた男は、
毎年正月四日には、さなだやを訪れるようになる。
何年かの月日が流れ、庄兵衛は男に親愛の情の抱くようになるのだが・・・。