お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

『金田一耕助』の探偵推理小説で知られる横溝正史。初期は江戸八百八町を舞台にし推理時代小説が人気だった。本作はその中でも人気が高い『お役者文七捕物暦』の一編を、主演・中村錦之助、監督・沢島忠、撮影・坪井誠の黄金コンビで映像化している。中村錦之助以外にも、中村時藏、中村歌昇、中村芝雀、中村賀津雄・・・と、歌舞伎の名門・播磨屋一家が総出演しており、通常の時代劇映画とは異なる独特の演出感を持つ作品となった。カラー映画・全98分収録。

お役者文七捕物暦・蜘蛛の巣屋敷　あらすじ

　山村座の名代役者・播磨屋歌六（中村時蔵）の一子・文七（中村錦之助）は役者業を嫌い、あそび人暮らしを続けていた。ある夜の賭場の帰り、黒覆面の侍から腰元を救った文七は、一連の事件を与力・池田大助（中村嘉葎雄）に話すが、信じてもらえない。証拠を掴んで見せると、豪語したもの証言者一人さえ見出すことができなかった。一方、文七が襲われた夜、勝田藩江戸藩邸でも、老中への輿入れが決まっていた長女・輝姫（雪代敬子）が土蜘蛛の精に襲われるという奇怪な事件が発生。さらに文七の父・歌六が殺害され、人気役者の中村秀歌も輝姫の死体の側で発見された。
　時の江戸町奉行・大岡越前守忠相（片岡千恵蔵）は事態を受け、驚愕。与力の池田に命じ、真相究明を諮ろうとする。文七は役者あがりの経験を活かし、変装によって姿を変え、事件の探索に乗り出すのだが・・・。