お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

渡世十年泣かずにきたが、笠にうずめたこの顔一つ、
涙見せずにいま泣いた。

　無宿渡世の流れ者 沓掛時次郎（中村錦之助）は、一宿一飯の恩義のため、
なんの恨みもない三蔵（東千代之介）を斬りますが、同時に三蔵に「漢」と見込まれ、
彼の妻子を、三蔵の親戚の元に送り届けてほしいと頼まれます。
いまわの際のおとこの頼みです。どうして断ることができましょう？
　こうして仇である沓掛時次郎、と三蔵の妻おきぬ（池内淳子）、
息子の太郎吉（中村信二郎）の不思議な三人連れの旅が始まります。
　時次郎の優しさに触れるたびに、夫の仇と十二分に知りながらも、
時次郎に惹かれていくおきぬ。もちろん、それは時次郎も同じこと。
命をかけて守るうちに、おきぬと太郎吉への愛おしさが日々募ってきます。
　とはいえ二人は敵同士。
これ以上一緒にいてはいけないと袂を分かつのですが……

長谷川伸原作の名作を、中村錦之助と加藤泰監督のタッグで、
映画化した、沓掛時次郎映画の傑作をぜひお楽しみください。
カラー90分／昭和41年公開

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