お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

昭和を代表する文豪、谷崎潤一郎。『痴人の愛』『卍』『細雪』『鍵』など映画化された作品も多く、情痴や時代の風俗を取り込む「俗」と、 深い知識に裏打ちされた端麗な「芸術性」を高いレベルで融和させた稀有な作家だ。
　『春琴抄』は谷崎の代表作で、田中絹代、京マチ子、山口百恵、長澤奈央など多くの映画、テレビドラマが制作されている。谷崎潤一郎のマゾヒズムを超越した耽美主義の結晶ともいうべき名作を、ないとうさちこの朗読でお楽しみください。全220分収録。

【朗読】春琴抄 / 谷崎潤一郎

　時は明治。薬種問屋の娘、琴は病で失明して以来、一心に音曲の修行にいそしんできた。 琴の世話を任された下男の佐助もいつしか三味線を覚え、琴の弟子になっていた。いつも身を挺して琴を守る 佐助。二人の間に愛が芽生えるのに時間はかからなかった。やがて師匠の死をきっかけに独立した 琴は、春琴を名を改め、佐助を連れ独立する。一流の腕前と噂になる春琴だが、琴の美貌目当てで 近づいてくる男も少なくなかった。美濃屋利太郎もそんな一人だったが・・・。