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隠れキリシタンの音楽『洋楽渡来考〜サカラメンタ提要・マリア典礼書写本・オラショ』(CD3枚+DVD+解説書)

ヨーロッパの音楽が日本に受容されたのは、明治開国前後といわれているが、実のところ、その約300年前、フランシスコ・デ・ザビエルのキリスト教宣教と平行して、ラテン語聖歌、さらには器楽音楽が渡来していた。
キリスト教禁教令による過酷な弾圧のなか、カトリック聖歌「オラショ」など、隠れキリシタン文化として育まれてきた。

本作は、2004年に発刊された皆川達夫著『洋楽渡来考』に基づき、日本で印刷、出版された現存最古の西洋音楽楽譜である「サカラメンタ提要」、聖務日課のラテン語歌詞である「キリシタン・マリア典礼書写本(耶蘇教写経)」、長崎生月島で400年間ひそかに歌い継がれてきたカトリック聖歌「オラショ」の3つの歴史的資料を、音と映像によって収録されたCD & DV版『洋楽渡来考』。西洋音楽の足跡をぜひお聴き、ご覧ください。
サカラメンタ提要〜日本最古の西洋音楽楽譜
   1605年に長崎コレジョで印刷されたラテン語典礼書『サカラメンタ提要 Manuale ad Sacramenta』。
   『サカラメンタ提要』は、カトリック教会の秘跡(洗礼、告解、聖体、婚姻など)執行のためのマニュアルで、
   全436頁の中に19曲のラテン語聖歌、「死者のため、とくに埋葬のための聖歌」13曲、「高位聖職者の教会訪問のための聖歌」6曲が記譜されている。


■ 死者のため、とくに埋葬のための聖歌
聖グレゴリオの家聖歌隊男声
◇ 授けたまえ、神の聖人たち
◇ 授けたまえ、神の聖人たち〜神よ、われをあわれみたまえ
◇ わが罪を思い出したまうな
◇ 永劫の死より解き放ちたまえ
◇ われは甦りであり、生命である
  〜ほめたたえよ、イスラエルの神である主を
◇ 天使たちが楽園に〜天使たちの合唱が
◇ 神よ、われを思い出したまえ
◇ われは信ず、わが贖い主は生きたまう
◇ 墓よりラザロを甦らせし御方
◇ 主よ、来りたまう時
◇ 地獄の道より解き放ちたまえ

■ 高位聖職者の教会訪問のための聖歌
聖グレゴリオの家聖歌隊男声
◇ 司祭にして祭司〜見よ、大いなる司祭を
◇ かかる尊き秘跡を
◇ 鹿が泉を求め
◇ 来たれ、創造主なる聖霊よ
◇ 十字架の御しるしにより
◇ おお、天国の栄光は


キリシタン・マリア典礼写本(耶蘇教写経)〜聖務日課のラテン語歌詞
   東京国立博物館に所蔵される『耶蘇教写経』。
   そこには聖母マリアのための聖歌と祈願文が、変体仮名文字のラテン語が墨書されている。
   聖マリアの連祷、聖マリアの聖務日課、晩課(日没時の聖務日課)、終課(夜の聖務日課)。ぜひお味わいください。


■ 聖マリアの連祷(リタニエ)
◇ ロレトの連祷
◇ [祈願] 祈りましょう、恵みと栄光ある
岩手県立不来方高等学校音楽部
聖グレゴリオの家聖歌隊女声

■ 聖マリアの晩課(ヴェスベレ)
聖グレゴリオの家聖歌隊女声
◇ 神よ、わたしを援けようと
◇ 王が宴におられる間 わが主に賜った主の御言葉
◇ その左手は 主の僕らよ、主を賛美せよ(詩篇1
◇ わたしは黒いが美しい 主の家に行こうと(詩篇
◇ 冬はすでに去り 主御自身が建ててくださるので
◇ あなたは美しい エルサレムよ、主をほめたたえ
◇ 小句(カピトゥルム)わたしは始めから
◇ めでたし海の星 あなたの唇には
◇ 幸いなる御母 わたしの魂は主をあがめ 幸いな
◇ (祈願)祈りましょう、あなたに仕える者を
◇ 主の諸聖人たちよ
◇ (祈願)祈りましょう、あなたの民を

■ 聖マリアの終課(コンプレトリウム)
聖グレゴリオの家聖歌隊女声
◇ わたしたちを立ち返らせてください
◇ 彼らはわたしを苦しめ続けた(詩篇128
◇ 深い淵の底から(詩篇129[130])
◇ 主よ、わたしの心は驕っていません
◇ 思い出したまえ、救いの主よ


生月島の隠れキリシタンの「オラショ」
   徳川幕府の厳しい弾圧の中、キリスト教を棄教したと偽り、潜伏して心のうちに進行を守ってきた人々、隠れキリシタン。
   彼らの一部は、明治6年の禁教令撤廃の後もキリスト教教会に戻らず、
   正統的なキリスト教から変容した独特の信仰を守りました。


■ 生月島山田集落の隠れキリシタンの「オラショ」
生月島山田集落の隠れキリシタン
◇ れにびすかれす−だだんやす
   (アンティフォナおよび聖マリアの連祷(リタニエ)
◇ でうすぱあてろ
   (三位一体の神への憐れみを願う祈り、こまオラッシャ)
◇ 十のまだめんと(十戒)さんたいけれんじゃのなだめんと
   (教会の掟)
◇ みじりめん〜神よ、われをあわれみたまえ(ミゼレレ)
◇ 御からだまき、きりやれんず、ぱちりのちり、
  あめまりや、えめてすべりと
◇ 十五の観念(ロザリオの奥義)
◇ おやをもって申す(キリストの受難への祈り)
◇ 七度の観念(キリストの受難への黙想)、
  十一ヶ条(キリシタンの教義)
◇ ぱらいぞ(天国と地獄について)
◇ だおだで、のじゅみすてり、
  まにへか、べれんつす
◇ 歌オラショ「ぐるりよざ」
  〜栄えある聖母よ(オー・グロリオザ・ドミナ)
◇ さん・じゅあん様の歌
◇ だんじく様(じごく様)の歌

■ 生月島壱部集落の隠れキリシタンの「ゴショウ」と「オラショ」
生月島壱部集落の隠れキリシタン
◇ 申し上げ(神寄せ、小声で唱える)
◇ でうすぱいてろ(三位一体の神への祈り) 万事かな
◇ でうすぱいてろ(三位一体の神への祈り) 天にまし
◇ 十のまだめんと(十戒) さんたえけれんじゃのまだ
◇ みぜれめん(神よ、われをあわれみ給え(ミゼレレ)
◇ 御からだまき(キリストの埋葬への黙想)
◇ きりやれんず、ぱちりのちり、あめまりや
◇ [歌オラショ] らおだて、なじょう、ぐるりよざ
◇ たっときは八日の七夜の、ぱらいぞのひらき、
  でうすぱいてろ、申し上げ

■ 生月島の「歌オラショ」の原曲と比定されたラテン語聖歌■
生月島堺目集落の隠れキリシタン
◇ [歌オラショ] らおだて、なじょう、ぐるりよざ

■ 生月島山田集落の隠れキリシタンの「オラショ」
中世音楽合唱団
◇ Laudate Dominum 〜すべての国よ、主を賛美せよ
◇ Nunc dimittis 〜今こそ御言葉にしたがい
◇ O gloriosa Domina 〜栄ある聖母よ


■ [DVD] オラショ〜生月島のかくれキリシタン/ 長崎県平戸市生月島の隠れキリシタン
     「生月島かくれキリシタンのオラショ」については、1990年6月の岩佐寿弥氏撮影映像と
     1992年4月の基督教視聴覚センター撮影映像によって、「オラショ」の側面をたどる。
     生月のかくれキリシタンのいくつかの信徒集団の解散が報じられている今日、
     ほぼ15年前、二度にわたって撮影されたこれらの映像は資料的にきわめて貴重である。


◇ 長崎県平戸市生月島の光景
◇ 壱部集落室内での「オマブリ(紙の十字架)」切り
◇ 壱部集落室内での「オラショ(ゴショウ)」
◇ 霊地中江ノ島での「風止めの願立て」:船で中江ノ島に向かう
◇ 霊地中江ノ島での「風止めの願立て」:お水取り
◇ 霊地中江ノ島での「風止めの願立て」
   :「オラショ」(「だだんやす」〜「えめてすべりと」)
◇ 霊地中江ノ島での「風止めの願立て」
   :「オラショ」(「だおだて」〜「ぐるりよざ」)
◇ 山田集落室内での「歌オラショ」
   :「ぐるりよざ」「さん・じゅあん様の歌」「だんじく様の歌」
◇ 壱部集落室内での「六ヶ所寄り」
   :「オマブリ((紙の十字架)」切り
◇ 壱部集落室内での「六ヶ所寄り」:「野祓い」出発
◇ 壱部集落室内での「六ヶ所寄り」:「オラショ(ゴショウ)」
◇ 屋外での「野祓い」、室内に戻り「オラショ(ゴショウ)」を唱える
◇ 壱部集落室内での「六ヶ所寄り」後の食事
◇ 生月島の光景

■『洋楽渡来考』別冊解説書 / 監修・解説:皆川達夫 (A4変形判 72ページ)

1.三つの歴史的資料についての解説
2.DVD「オラショ」記録映像について
3.「中世・ルネッサンス音楽とともに60年」(16ページ)
4.出演者紹介/収録データ、編集後記

商品コード : IS81212N05513
価格 : 13,200円(税込)
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