お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

小説家であり、文芸春秋社を興した実業家でもあった菊池寛。大映映画社長や日本麻雀聯盟初代総裁に就任したり、競馬の入門本『日本競馬読本』を上梓し多数の馬を所有するなど、 多種多芸の才能で知られた人物だった。その世俗性ゆえに、永井荷風など一部の文学人から嫌われることもあったようだが、読みやすさ、視野の広さ、さまざまな経験が育まれた人生観が投影された 菊池寛の小説は今も人気が高く、『真珠夫人』や『恩讐の彼方に』などテレビドラマや映画の原作になることも多い。
　菊池寛の文学世界をお楽しみください。

菊池寛・朗読集　収録一覧

無名作家の日記

菊池寛が、恩師・上田敏教授や、生涯の友・芥川龍之介をモデルにした人物を配し、主人公の心の葛藤を描いた名作。 優れた才能を持つ文学仲間に嫉妬や焦燥の念をいだいて苦しむ無名作家・富井の心情は、他より優れた才能を持ち努力を重ねつつも、文学においては遂に天才・芥川龍之介に及ばないと感じていたであろう菊池寛の心の吐露ではないだろうか。

蘭学事始

江戸時代の医学書『解体新書』。前野良沢に対する杉田玄白の複雑な心境を中心に、翻訳に携わった人々の葛藤を描く菊池寛の代表作。約63分。

仇討禁止令

幕末。高松藩の天野新一郎は、藩内佐幕派の首領・成田頼母の娘お八重と婚約をしていたが、勤王派の仲間とともにやむなく頼母を暗殺することになり・・・。約61分。