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【朗読・宮沢賢治文学】 銀河鉄道の夜 全編(CD3枚組)

宮沢賢治の代表作として知られる『銀河鉄道の夜』だが、実のところ宮沢賢治の死後、草稿が見つかり発表されたものである。宮沢賢治は、自らの作品を何度も書き直す癖があり、この『銀河鉄道の夜』も第4稿までが確認され、第3稿までで重要な登場人物だったブルカニロ博士が第4稿では一切登場しなくなるなど、大胆な改定がなされている。宮沢賢治の死により未定稿のまま遺されたこと、多くの造語が使われていることなどもあり、さまざまな解釈が行われている作品だが、その壮大で叙情的な世界観は多くの人を魅了し、幾度となく映画化やアニメ化、演劇化されている。プラネタリウムのネタに使われることも多い。宮沢賢治の美しき世界に、朗読家、渡部龍朗があなたを誘います。

父は長く戻らず、母は寝込んでいる。少年ジョパンニは、活版所でアルバイトをし、家事も行う毎日だった。当然、学校でも勉強や遊びに熱は入らず、次第に学友にも阻害され、孤独なっていった。ケンタウルス祭りの夜のこと。家の用事がうまくいかず、学友にからかわれたジョパンニは天気輪の柱の丘で星空に思いを馳せていた。突如、「銀河ステーション」というアナウンスが流れ、気がつくと、ジョパンニは親友のカンパネラとともに銀河鉄道に乗車していた。銀河鉄道の車内では、さまざまな人が現れ、語り、去っていく。天上のサウザンクロス(南十字)で、乗客が次々と下車していき、最後にはジョパンニとカンパネラだけが遺される。「ほんとうのみんなのさいわい」のために共に歩もうと誓いを交わすが、その直後、車窓に現れた石炭袋を見たカムパネルラは、「あすこにいるの僕のお母さんだよ」といい残し、いつの間にかいなくなってしまう。そして、いつしか、ジョパンニは元の世界に戻っていくのだが・・・・
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