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【時代劇・朗読】 藤沢周平 時代小説CD選集 - 朝焼け, 驟り雨(CD2枚組)
藤沢周平の時代小説が、現代の私たちにも慕われる理由の一つは、登場人物が今の私たちと同じ悩みや苦しみを抱えているからではないだろうか。『驟り雨』の嘉吉は愛する妻とお腹の中の子供を一度に失った。幸せの絶頂から奈落に引きずり落とされた男は、周囲の幸せすべてが妬ましく、憎く、遂には盗賊に身を落とす。しかし誰かに自分が必要だと確信した時、彼の人生は再生する。『朝焼け』の新吉は、借金で首が回らない。金を借りに離縁した妻の元を尋ねる。愛していたのに気おくれして別れた女・・・男のしょうもない意地か、衒いか・・・いずれにしてもつまらんことだと頭ではわかる。わかるが新吉は耐えられなかった。そして元妻の変わらぬ気持ちを知った時、彼は激しい後悔に襲われる・・・人の悩みは文明の進歩では解決できない。藤沢周平の小説はそんな真実を私たちに伝え、それでも私たち人間はすてきだと教えてくれる。
驟り雨 《朗読》 柳家小三治
一晩の出来事を叙情詩的に描いた藤沢周平の名作。数年前に妻とお腹の子を一度に失った嘉吉は世の中の幸せを憎むようになった。自暴自棄となり盗っ人となった嘉吉。神社の軒下に潜み、雨宿りしつつ盗みに入る機会を伺う彼の前に、さまざまな事情を抱えた人々が現れる。手を出した奉公人の娘と結婚を迫られる道楽息子、仲間割れする博打打ち・・・そして小さな娘と抱えられた母親が現れる。彼女らを捨てた亭主に金を無心し、断られた帰りだった。二人の話を聞いているうちに、嘉吉の中の世の中への憎しみが次第に解けていく・・・そして・・・
朝焼け 《朗読》 柳家小三治
賭博好きの新吉の借金は溜り溜まって七両。現代のお金にして七十万円もの借金返済を迫られ、新吉はかって自分が捨てた女、お品に会いにいく。病身の夫をかかえ、小さな瀬戸物屋を切り盛りするお品。しっかりものの女性だった。新吉はお品を愛しつつも、いつもかすかな反発を感じていたのだ。五両の金を渡してくれるお品。しかし新吉は・・・。男と女の機微、取り返しのつかない失敗や後悔を繰り返しつつ歩む人生、人間のどうしようもない哀しさをきちんと描く短編小説の名品。
商品コード : IS81212N08496 |
価格 : 3,300円(税込) |
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