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【朗読】日本婦道記:山本周五郎〜戦中に発表された日本婦人の短編集〜(CD7枚組)
賛否両論ある、山本周五郎初期の代表作『日本婦道記』の朗読CD集。さまざまな身分、環境の中で精いっぱい生きる日本女性の姿を綴った短編集だ。
ネットには「女性や妻の在り方を古い概念で綴ったつまらない作品」という評もあったが、私はこの評には賛成できない。妻の覚悟を綴った『松の花』『不断草』、
母の道を示した『箭竹』、姑の道を示唆した『梅咲きぬ』、娘の道を貫いた『糸車』・・・。
そこに描かれるのは、貧乏であっても、社会的地位が低くても、運命に裏切られ続けようとも、けっして人としての矜持を忘れず凛として生きぬいた名もなき女性たちの姿だ。古い慣行に流されたり、強いられたりするのではなく、
しなやかに、毅然として生きた人たちだ。
よく『弱者への優しい眼差し』を、山本周五郎小説の特徴に挙げる人がおられる。しかし、どうだろう? 周五郎が描く人々は、どれほど困窮しようと、蔑まれようと、
運命に失望しようと、『凛と生きる』ことを肯んじない。困窮や立場で卑屈にならず生きた人々だ。この人たちを「弱者」と呼ぶのは少し考えが浅いのかもしれない。
読んだときのあなたの境遇、立場、年齢で感想が変わる作品ですが、思わず何度も読み返す作品です。平川正三氏の朗読でお楽しみください。
商品コード : IS81212N01038 |
価格 : 5,500円(税込) |
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