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【小説朗読CD】 筒井康隆 『 文学部唯野教授 』（ＣＤ10枚組）
早治大学文学部英米文学科の若手名物教授、唯野仁をめぐる学内の権力抗争とスキャンダル、そしてなにより、唯野仁教授の文芸批評論の講義からなる昭和の奇書『文学部唯野教授』がついに朗読CD化。
10時間を超える長編かつ難解な小説の朗読を、守屋玲子、唐沢龍之介はじめ10名を超えるプロの朗読家が朗読している。
けっこう多くの人が感じていると思うが、テレビだけではなく、雑誌や新聞の書評、映画評論を見てもやたら素人視点で感情的、アカデミックな香りのしない評論が幅を利かせる昨今である。
『文学部唯野教授』後半部に配された印象批評から新批評、ロシア・フォルマリズム、現象学、解釈学、受容理論、記号論、構造主義、ポスト構造主義まで壮観な文学理論は下手な学術書を読むよりわかりやすく、文学評論だ、映画評論だと大上段からのたまうなら、これぐらい知っとけ！とばかりの勢いである。
とはいえ、わからんことも多いのだが、聴いているとなんとなくわかった気がしてくるのが不思議だ。
知的好奇心をくすぐりながら、笑わせてくれる技法は筒井文学の奥深さ、ここに極まれりの感がある。
まぁ、頭の固い文芸評論家や、四角四面の告げ口団体、きれい事大好きのマスコミにけっこう叩かれた筒井康隆先生である。
なんか隠された意図を感じるのが小生だけでなくとも、不思議ではない。
| 商品コード : IS81212N08433 |
| 価格 : 5,500円（税込） |
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