お経・御詠歌など仏教CD＆DVD | 京都 市原栄光堂

中東、北アフリカ、東南アジア、中央アジア・・・イスラム教を信奉する人々は数多い。にもかかわらず私たちのイスラム教への理解は恐ろしいほど、ない。知っていることといえば、豚肉が食べられない、日に何回かメッカやメジナの方角に祈りを捧げる、その程度だ。仏教は昔から日本の生活に根付いているし、キリスト教の聖典であるバイブル＝聖書の一部は昔話で聴かされたことがある。でもイスラム教の教典である『コーラン』なんて読んだことどころか、見たこともない。そんな人が大半だろう。
　この『コーランを知っていますか』は、作家・阿刀田高が率直にコーランと向き合い、第一章から丁寧に読み解いている。彼はイスラム教徒ではないから、当然ながら意味を理解できていないところ、イスラム的でない解釈をしているところもあるだろうが、どんなことが書いてあるか、それが書かれた背景にあるアラビア半島の文化や当時の世相などはよくわかるようになっている。それもおもしろおかしくだ。
　読後感は云ってみれば、近所の話がうまい物知りおじさんと、なんか熱くなって『コーラン』について語ってしまった・・・てな感じ。なんとなく『コーラン』やイスラム教をわかった気になる。なにせイスラム教には16億人の信者がいるという。彼らの考えを知れば、一人や二人はイスラム教徒の友達ができるかもしれない！？
　まさにアッラーは偉大なり。アッラーのお導きで彼らのことを少しでもわかるようになれれば、楽しいな、と思う。朗読は平川正三氏。全513分収録。