近代日本の文芸評論の確立者、小林秀雄の講演CD全集。
ランボー、ボードレールなどフランス象徴派詩人、ドストエフスキー、幸田露伴、泉鏡花、志賀直哉らの文学論、ベルクソンやアランの哲学思想、晩年は本居宣長研究にも深い造詣と鑑識眼を持つ小林秀雄が、軽妙な語り口で語る。
深遠なる思索と少年のような熱さで、文芸・美術・音楽批評に大きな影響を与えた小林秀雄の講演をお味わいください。
各巻 4,000円(税別)
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小林秀雄・講演 『文学の雑感』
タバコをやめた話、クスリについて、文章について、歴史と人生、日本の神、天皇について語った唯一の談話などをはじめ、人間にとって文学がいかに必要か、人生とは何かを切々と問いかける。人間・小林秀雄の知られざる側面を感じられる講演集。(全133分 / 昭和45年・長崎にて)
小林秀雄・講演 『信ずることと考えること』
「私はものしりインテリを嫌い抜いています。どうして、人生の不可思議に謙虚に対処しないのだろう」あえて世に問う衝撃と感動の不滅のメッセージ集。ユリ・ゲラーの念力、ベルグソンの哲学、近代科学の方法、魂について、文学者・柳田国男の話など。(全118分 / 昭和49年・鹿児島にて)
小林秀雄・講演 『本居宣長』
『本居宣長』を刊行するまで、哲学者の文章、プラトンの『パイドロス』、ソクラテスと宣長、など、小林秀雄76歳が語る日本の文人の象徴としての本居宣長。日本と日本文化への痛切な遺言となった小林秀雄の最後の大講演を収録。(全122分 / 昭和53年・熊本にて)
小林秀雄・講演 『現代思想について』
横丁の隠居、年には功がある、合理的思想のバカらしさ、人生の考え方、私の宗教観など、最後に発見された第一回の九州講演を収録。小林秀雄還暦前年の円熟期に語られた心と肉体の問題。英気に満ち、経験と思考に裏打ちされた極上の講演。(全143分 / 昭和36年・長崎にて)
小林秀雄・講演 『随想二題〜本居宣長をめぐって〜』
「とにもかくにも人は、もののあはれを知る、これ肝要なり……」。批評家・小林秀雄は本居宣長を語りつつ現代文明を批評し、批判した。昭和47年、名古屋での講演『宣長の源氏観』と、五年後の昭和52年に『本居宣長』刊行を記念して行われた講演『感想』を収録。(全98分収録)
小林秀雄・講演 『音楽について』
小林秀雄が魂で語った、音楽論、作曲家論、演奏家論に併せ、当時、小林秀雄自身が聴いたと思われるSPレコードを中心に、クラシックの名盤から15曲を同時収録。小冊子も付いた膨らみのある音楽論。(全144分収録)
小林秀雄・講演 『ゴッホについて / 正宗白鳥の精神
天才画家フィンセント・ファン・ゴッホの孤独な個性の闘いと芸術の狂気について語った『ゴッホについて』。虚無的人生観を客観的に描いた自然主義作家・正宗白鳥を語った未完の著作『正宗白鳥の作について』執筆の契機となった講演『正宗白鳥の精神』を収録。(全118分収録)
小林秀雄・講演 『宣長の学問 / 匂玉のかたち』
『本居宣長』の『新潮』連載開始直後の昭和40年11月に國學院大學で行われた講演『宣長の学問』と、昭和42年1月の講演『勾玉のかたち』を収録。『勾玉のかたち』は平成20年『新潮』12月号に一部を抜粋して添付した音源の全内容を収録している。(全127分収録)