故・松下幸之助氏が、松下電器(現パナソニック)の新入社員への講話や、成人式、社員研修会等でお話された6講演から、松下幸之助が訴える企業人としてのものの見方、考え方についてのお話を編集した作品です。学生から社会人になるとき、どういう心構えで仕事や会社に向き合えばよいか、お金を払って通う学校と、お金を稼ぐために通う会社。この違いをきちんと自覚できるかどうか、は往々にしてその後の人生を左右します。
新入社員や新社会人だけでなく、新たに社員を迎える経営者や新人指導社員にも、参考になるお話です。約300分収録。
附録読本付
松下幸之助が語る経営哲学『社員稼業』 収録内容
新入社員諸君!
入社は運命と考えよ! 社員として、社会人としてどう考え、どう行動すべきなのか。新入社員に語る成功の秘訣。
松下電器に入ったのは運命 / 運命に従うなかから強さが生じる / 常に世間の声を聞く / 世界に伸びゆく松下電器 ほか
社員学事始め
会社を愛し、国を愛してこそ会社は発展する。青年社員に説く、産業人、企業人としての心得。
社長は大いに同情すべきもの / 社員学の第一歩 / 自分は社長の心意気 / 民主主義は繁栄主義 / 苦労はいとわず、競争は正しく ほか
サービスの心
あるホテルマンのプロとしての気概を例にとりつつ、どの仕事にも通ずるサービスの精神について語る。
むずかしいホテル経営 / ホテル業の基礎は従業員の力 / 勉強になる仕事、喜びを与える尊い仕事 / ある少年の志 ほか
打ちこんでつかむ仕事のコツ
仕事を自分のものにし、達成の喜びを味わうためには、それ相応の努力が求められる。仕事に打ちこむことの大切さ、意義深さを熱心に説く。
技術の向上で貿易自由化に成功を / 健康なくして出世も成功もない / 地位、収入の向上に伴う苦労 / 苦労が希望に変わる ほか
物づくりの心を知る
経営者も技術者も、いわゆる物づくりのプロとしての自覚をもち、日々実力を向上させることの大切さを語る。
自主独立経営に徹するために / 意識革命をもって“新生松下”を打ち立てよう / エジソン像に何を感じるか ほか
適所に生きる
自分の適性にあった仕事を、誠心誠意やっていく。そこに本当の喜びがあり、またそれが社会の発展にもつながると訴える。
若さに対する喜び / 心を打たれた“ある車夫の心意気” / 適材が適所に立つ社会 / 適性のある仕事をする責任 ほか