浄土真宗門徒の理想とされる『妙好人』。
大部分は無名の農・商人たちですが、だからこそ、その純一な念仏生活と、自己犠牲的な仏への順応姿勢は、私たち現代の市井の者に深い感銘を与えます。
本シリーズでは、この妙好人たちの人生に、日々の生活のありようを学ばせていただきます。
妙好人物語 〜浄土真宗門徒の理想を求めて〜 収録内容
六連島のお軽・三河のお園
おてんば育ちのお軽が、夫の浮気をきっかけに仏法にめざめ、他力の本願を得るまでが語られる「六連島のお軽」。強情でねじまがった性格と言われたお園が、二人の子の死を境に仏法にめざめる「三河のお園」を収録。
(法話 本願寺派勧学・梯實圓)
浅原才市
六連島のお軽や讃岐の庄松と共に有名な浅原才一。荒っぽい船大工だった才一が、父親の「おやのゆいごん、なむあみだぶつ」の遺言を守り、聞法の人へと変わっていくお話。
(法話 本願寺派勧学・梯實圓)
因幡の源佐
「ようこそ ようこそ」と全ての苦難を大いなる感謝に転生して生きていく源佐。若くして父と死別、子にも先立たれ、火災、詐欺にも苦しんだ、かの人のたくましい生き様に、仏法を証とする”ひと”の強さを感じます。
(法話 本願寺派元総長公室長・三宮義信)
赤尾の道宗
蓮如上人に仕え、御心をささげての弟子でもあり、敬語の人でもあった道宗。鈴木大拙氏が妙好人の筆頭と称された赤尾の道宗の一途な思いが甦ります。
(法話 本願寺派元総長公室長・三宮義信)
讃岐の庄松
文字も読めず、定職も持たなかった庄松。勝覚寺住職の融解和尚、役僧周天と出逢ったことで、仏法にめざめます。興正寺住職を「あにき」と呼び、阿弥陀如来の御手に全てをゆだねきった生き方に、清々しささえ感じられます。
(法話 本願寺派勧学・梯實圓)
大和の清九郎
母子家庭で育ち、酒や博打に明け暮れていた清九郎。産後のひだちが悪く亡くなった妻の遺言を心に抱き、仏のみ教えに沿って生きはじめます。
(法話 本願寺派勧学・梯實圓)
和泉の吉兵衛
貧しい農家で育った吉兵衛は、妻とともにお念仏を喜ぶ日々を送っていました。しかし三十歳を過ぎて、後生の一大事が心配でたまらなくなり、旅に出ます。
(法話 本願寺派元総長公室長・三宮義信)
三河の七三郎
幼くして父と死別した七三郎は、村でも一番の働き者、誠実正直の人柄で近隣の人々にも慕われていました。そんな彼を支えたのは。やはり仏のみ教えでした。
(法話 本願寺派元総長公室長・三宮義信)
名僧列伝 その1
多くの浄土真宗門徒をはじめとする市井の人々の心の支えとなった三人の名僧。香樹院徳竜師、一蓮院秀存師、見敬院針水師、その珠玉の言葉を集めました。梯實圓先生の解説とともに深くお味わいください。
(法話 本願寺派勧学・梯實圓)
名僧列伝 その2
多くの浄土真宗門徒をはじめとする市井の人々の心の支えとなった三人の名僧。陳善院僧樸師、円成院南渓師、専精院鮮妙師、その珠玉の言葉を集めました。梯實圓先生の解説とともに深くお味わいください。
(法話 本願寺派勧学・梯實圓)